なぜワコールに入社したのか?

こんにちは。鈴木一です。
GW、青紅葉の美しい季節ですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
おかげさまでこの4月もさまざま企業様の研修をお手伝いさせていただきました。業種は金融、電気機器、小売、薬品、自動車など多岐にわたります。時期的に前半は新入社員研修が主で、テーマは仕事の進め方やロジカルコミュニケーションでした。

さて研修の際、私はできるだけ受講者の方とコミュニケーションをとるようにしています。そんなやり取りの中、時折尋ねられるのが、「朝のプロフィール紹介で気になったのですが、なぜ工学部建築学科からワコールに入ったんですか?」というものです。
客観的に見るとやっぱり変ですよね。

そこで今回はこの点について触れてみます。

答えは「女性の下着に強い思いがあったから」では決してないので誤解なく。笑

ワコールを選んだ理由を述べる上で大きく二つの論点があります。「なぜ建築の道に進まなかったのか?」そして「その上でなぜワコールを選んだのか?」です。

まず、なぜ建築の道に進まなかったのか?

簡単にいうと、就活時、建築の道をライフワークにする踏ん切りがつかなったのです。
私は中学生くらいから進むなら理系だなと決めていましたが、建築の道に進むということを定めていたわけではありませんでした。大学の専攻を選ぶ段において、建築は理系の中でも人が直接関わるところが面白そうだなというくらいの理由で受験しました。その後、学生生活を経て進路を定める時期に、「偏差値に一喜一憂しながら選んだ建築という道を、ここから始まる長い人生の進路としてFIXしていいのか?」と疑問を抱いてしまったのです。建築の道への就職は研究室の教授などからいろいろ声をかけていただきましたが、建築を一生の仕事にする覚悟がもてなかったのです。
そこで一年留年し、技術系に限らずゼロベースでさまざまな進路(就職先)を模索することにしたのです。

そして、なぜワコールを選んだのか?

就職活動の経緯は省略しますが、ワコールという会社は、就職先としては当初全くのスコープ外でした。ワコールは京都の会社ですから、京都で学生をしていた私はもちろんその存在は知っていましたし、「塚本幸一氏という創業者がすごいらしい」という話は聞いていました。そこで資料請求くらいはしてみたのだと思います。(正直、資料請求したという記憶も曖昧でした)
私は冬ほぼスキー場で過ごしていました。ある朝、私が深夜バスでスキー場から下宿に戻ると、ワコールの人事から留守電(もちろん当時は携帯ではなく固定電話!)が入っていました。「今日の○日に説明会をやるので都合がよければ来てください。」というような内容でした。ほぼ寝ずのバス移動だった私は、「まあ目が覚めたら顔出してみるか」というくらいの意識で布団をかぶりました。その後たまたま目が覚めて、その説明会に出向いたことがワコールとの縁になります。

結果ワコールに入社を決めた理由は、一言でいうと「人に惹かれた」のです。

その「人」とは三つあります。

一つは、創業者・塚本幸一氏です。私は塚本幸一氏が現役社長だったときの最後の新入社員でした。会社案内や説明会を通じその理念や実績に興味がわきました。戦争から生還し「生かされたから社会に貢献したい」という志、女性の洋装化で下着の需要が増すという先見性、世界の企業になるという構想力とそれを着実に実現していく力などすごいと思いました。「こんなトップの下で働いたら面白いかも」と素直に感じたのです。

二つめは、人事担当の方です。前述の通り、私はただの興味本位で会社説明会に参加しました。その際、対応いただいたYさん(後に役員となり既に引退)がワコール理念・文化などを熱く語られていたことは印象でした。しかしそれ以上に大きかったのは、Yさんやその上司のKさんが私に対して「ぜひうちに来ないか」と熱心に声をかけ続けていただいたことにぐらっと来ました。お二人とも人柄も良く、何か相性の良さのようなものを感じたのです。

そして三つめは同期の仲間です。一緒に面接を受け内定に至るまでの間、各地区から集まる受験者(その後の同期)数名と仲良くなりました。彼らはとても親しみやすく魅力的で「この連中と同期として働けたらうれしい」と強く思ったのです。同期との付き合いが深まるにつれ、私にはワコールを蹴って他社にいくという選択肢が薄れてきていました。他にも縁をいただいた会社はいくつかありましたが、最後の決め手になったのは同期との縁です。

以上、創業者・人事担当者・同期という三つの人との縁がワコールに入社した理由なのです。

こう振り返ってみると、私は以前から「何をやるか」というよりも「誰とやるか」を重視する傾向があったように思えます。

ではそのワコールをなぜ辞めたか、それはまた機会のあるときにでも。

最後に念のため。既にワコールを離れて20年以上経ちますが、ワコールに入社したことに微塵の後悔もありません。それどこか感謝しかありません。

カテゴリー: プライベート
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