「捗らない読書」も大切

私は仕事柄もありたくさんの本を読みます。

そう「仕事柄」です。つまり読書量は多いのですが、その内容は仕事に直接関連するものが大部分なんです。
ジャンルとしては、マーケティングや経営戦略、問題解決、その他ビジネススキルに関わるものが中心です。読むスピードは速く、時にはハードカバーでも1日で2~3冊読んでしまうこともあります。

しかし、先の年末年始は、あえて「直接仕事に役立たない本」を読もうと宗教や世界史等の本数冊にあたりました。
恥ずかしながら、理系出身の私はこれらのジャンルを遠ざけてきたこともあり、高校卒業以降は、都度ニュースで断片的な情報をつなぎあわせるくらいでした。そこで、このあたりでインプットしてみようと思ったわけです。

その読書体験で痛感したことは、「読むスピードがあまりにも遅い」ということです。

自分の専門分野の本は、一見タイトルは目新しそうでも実はその内容のほとんどが既に知っていることであるケースが多いです。ですから、たくさんの量をインプットしているようで、実は元々知っている内容を再確認しただけなんてこともしばしばです。
「うんうん。」「確かにそうだよね。」みたいな感じです。
だから当然、どんどんページが進み読書スピードは速い。

一方、馴染みのないジャンルの本は新しいことが多いので、線を引きながら、「えっ、どういうこと?」と立ち止まったり、「あれっ、何だっけ?」と前に戻ったり。なかなか進まずストレスさえ感じます。

でも、これは当然ですよね。
読書に限らず、新しいことや苦手なことにトライする際には、当初時間と手間がかかる。また異なる価値観のコトや人に出会ったときには、ある種の違和感や苦痛を感じる。
しかし、そういう体験こそが自分の幅を広げ、成長させてくれることにつながる。
そんなことを再認識した年末年始の読書でした。

「1日で〇冊読破したぞ!」みたいな心地よい読書だけでは危険。

時には「捗らない読書」で人としての幅を広げていかないといけませんね。

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